我が子に向き合って進路を考える|岐阜県立東濃特別支援学校 2025年度 PTA会長 梶田義幸さん
<子どもの進路と親の選択>
障がいのある子どもにとってどんな環境がよいのか、進路に悩む保護者の方も多いと思います。
東濃特別支援学校の2025年度PTA会長である梶田義幸さんに、これまでの進路選択や学校生活についてお話を伺いました。

ーお子さんのことを教えてください
知的障害のある高校3年生(取材当時)の息子がいます。小学校は地元の普通学校の支援学級に通い、中学1年生からの6年間は東濃特別支援学校に通っていました。
ー小学校で支援学級を選択された理由を教えてください
息子の特性や成長の様子を考えると、小学校の段階では普通学校の支援学級で過ごすことが合っているのではないかと考えました。運動会などの行事を含め、地域の子どもたちと一緒に過ごせることも大きな理由のひとつです。将来的には特別支援学校の選択もあると感じていましたが、まずは地元で過ごしてほしいと思いました。
保育園から小学校にかけて、地域とつながりを持ちながら過ごせたことは、親としても大切な経験でした。「この子は地元にいるんだよ」と感じてもらえるような関わりの中で過ごすことができたのではないかと思います。
ー中学生から東濃特別支援学校に通われていかがでしたか?
地元の学校ではないため、送迎の負担は増えましたが、中等部から入学してよかったと感じています。
実際に通い始めてからは、一人ひとりにしっかり目が届く環境の中で、安心して過ごせていると感じました。障がいについて専門的に学ばれている先生方ばかりなので、子どもの特性を理解したうえで支援していただけることがとてもありがたかったです。
三者懇談や保護者との面談の機会もしっかりと設けられており、学校の支援計画に基づいて子どもの様子や成長について丁寧に説明していただける点にも安心感がありました。こうした支援の手厚さは、特別支援学校ならではの良さだと感じています。
ー入学に向けて、いつ頃から準備を始めましたか?
小学校4年生頃から、進路を少しずつ考え始めました。5年生の段階で、親としては特別支援学校の方向で考えていこうと気持ちを固め、支援学級と特別支援学校への見学でそれぞれの学校の話を聞いた中で、支援の手厚さが決め手となり、特別支援学校への進学を選びました。
地元の中学校に通わせたいという思いもありましたが、息子の特性を考えると、コミュニケーションの面で難しさを感じる場面も想像でき、特別支援学校の環境の方が本人にとっても良いのではないかと感じたことも理由のひとつです。
情報収集の面では、支援学級の担任の先生に相談したり、放課後等デイサービスで一緒の保護者の方からお話を聞いたりしながら、少しずつ判断の材料を集めていきました。
ーお子さんが特別支援学校に通うとき、心配だったことと楽しみだったことは?
地元の学校ではないため、何かあったときにすぐ駆けつけられるのかという心配がありました。
一方で、特別支援学校ならではの支援の中で、これからどんな成長が見られるのかという楽しみな気持ちもあり、できることが少しずつ増えていくのではないかという期待感がありました。
ー東濃特別支援学校の魅力を教えてください
特別支援学校の魅力は、子ども一人ひとりが安心して過ごしながら、自分の良さや得意なことに気づける環境があることだと感じています。
日々の学習や作業の中で、できることが少しずつ増えていく実感を持ちやすく、「自分はこれができる」というやりがいにつながっているように思います。作業学習の授業など、基本的な作業から始まり、少しずつ細かい作業や難しい工程にも取り組めるようになり、自分の成長を感じられる機会が多くあります。
息子も紙工班のリーダーを任せていただいた経験が本人にとって大きな自信につながっていると感じています。
ーお子さんが学校に通い始めて、変わったなと思うことは?
通い始めてから、以前よりもよく話すようになりました。行動のパターン自体は大きく変わっていませんが、おそらく心の中で自信がついたことで、声も大きくなりました。学校での生活の中で、自分ができることと難しいこと、また周りの子どもたちとの違いを自然に感じられる環境だからこその成長だと思います。
また、すべてを周りに頼るのではなく、完璧でなくても自分の力で取り組むことを少しずつ身につけられていることは、大きな成長だと感じています。
ー障がいのある子を持つ保護者の方へメッセージをお願いします
障がいといっても、特性や状況は一人ひとり違いますが、まずは子どもファーストで考えることが何より大事だと思います。日々の生活の中で忙しさもありますが、できるだけお子さんと向き合う時間を持つことを大切にしていけるといいのではないでしょうか。
保護者が子どもの一番の味方であり、そばにいてくれる存在がいるということが、子どもにとって安心感の土台になると思います。
岐阜県立東濃特別支援学校
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