C-fan 編集部だより|福祉体験レポート

<C-fan編集部による福祉体験レポート>

今回は、車いすでの移動体験と、目隠し状態での体験に取り組んできました。体験して見えてきたポイントや支える側の、配慮したいポイントなどを紹介します。

 

車椅子での移動体験

手動車いすに乗り、事務所周辺や屋内を移動しました。最初は操作に戸惑いましたが、慣れてくるとその場で方向転換など細かな動きもできるようになりました。しかし実際に移動してみると、坂道には不安を感じました。緩やかな下り坂でも車いすを押さえていないと勝手に前に進んでしまい怖かったです。一方上り坂は、常に力を入れてこぎ続ける必要があり、想像以上に体力を使いました。 特に印象に残ったのは、2センチの段差でも思うように進めなくなることです。段差を越えるには介助者に持ち上げてもらう必要があり、その際も落ちないかと不安を感じました。 道幅が狭い場所や荷物が置かれた通路では移動が難しく、80センチ未満の狭い通路では、うまく曲がることができません。 車いすに乗ってみて、身近な環境が「進みにくさ」だけでなく、恐怖や不安につながることを実感しました。

 

触ってわかる?お金の違い

目隠し状態で現金を触り、指定された金額を用意したりする体験を行いました。 種類ごとの違いを触覚だけで判断するのは想像以上に難しかったです。お札は大きさが少しずつ違いますが、どの種類かは分かりませんでした。硬貨は5円と50円の見分けが特に難しく、手で感じとれる凹凸が少ないほうが50円だとわかりました。 目隠しをしたまま指定された金額を支払ってみると、硬貨を選び金額を確認するまでに1分20秒もかかりました。普段は何気なく行っている支払いも、見えない状況では硬貨を1つひとつ確かめる必要があり、時間がかかることを実感。お金を使う場面でも、行動しやすくする工夫や、まわりの配慮が大切だと感じました。

 

見えなくても折り紙を折れる?

次は、指示を受けながら折り紙を折る体験です。角を合わせたり、折り紙の中印を把握したりすることが特に難しく、ずれてしまいました。「斜めに折る」という指示ではイメージしにくく、言葉だけで理解するのには、情報が足りないと感じました。 今回はハートやだるまの折り紙に挑戦しました。完成までに5分以上かかりながら、どの角をどこに向かって折るのか具体的に伝えることで少しずつ完成に近づきました。 この体験を通して、してほしい動作を伝える難しさと相手に寄り添ったわかりやすい伝え方が大切さだと学びました。

 

手の感覚でモノを当ててみる

手触りだけを頼りに、モノを当てる体験を行いました。思っていた以上に難しく、普段どれほど視覚に頼っているかを実感しました。 パッケージに包まれたものは形が伝わりにくく、ペットボトルやインスタント飲料は触っただけでは中身が何か分かりません。塩やわさびも、中身を当てるまでに時間がかかり、わさびをハンドクリームと間違えてしまう場面もありました。また、マフラーをタオルと間違えるなど、感触だけでは判断しきれないこともありました。さらに、ふたを閉めたり手袋をはめたりする作業では、向きや位置が把握できず、思うように進められませんでした。見えない状態でモノを扱うことの大変さに気づく、貴重な機会となりました。

 

福祉体験を終えて

今回の車いす体験や目隠し体験では、普段当たり前にできていることがとっても難しくなることを実感しました。そばで支える人や介助者の声かけや行動、伝え方ひとつでその動作のしやすさや安心感が大きく変わります。段差や通路などの環境だけでなく、相手の立場を想像し思いやりをもって接することが、誰もが安心して過ごせる社会につながる大切な配慮だと感じました。 この体験レポートが、日常の中で「自分には何ができるだろう」と考える、ひとつのきっかけになれば嬉しいです。

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